自筆証書遺言の書き方と7つのポイント


遺言

遺言書には、公正証書遺言と自筆証書遺言があります。
自筆証書遺言は、紙とペン、ご自身の印鑑があれば作れるといいますが、どんなふうに書けばよいのでしょうか?

自筆証書遺言作成のポイント

  1. 全文自筆で書く
  2. 日付を入れる
  3. 署名、捺印をする
  4. 認印でも可だが、実印が望ましい
  5. 鉛筆は避け、ボールペンや万年筆で書く
  6. 訂正するときの方法に注意
  7. 封筒に入れ、印などで封印するのが望ましい

もう少し詳しく見ていきましょう。

1.全文自筆で書く

パソコンで打ったものは残念ながら無効です。
自分以外の人が書いたものももちろん無効です。

2.日付を入れる

遺言書作成した日付を記入します。
日にちが特定できる書き方をすること。
「平成27年元旦」はOKですが、「平成27年6月吉日」は無効です。

3.署名、捺印をする

誰が書いたか特定できるように。
本人が特定できるなれば、姓名の名のみでも可ですが、曖昧さや誤解を避けるためにも、きちんとフルネームで書きましょう。

4.認印でも可だが、実印が望ましい

認印を使っても無効というわけではありません。
本人のものだということをより強く証明するためには、実印の方が望ましいでしょう。

5.鉛筆は避け、ボールペンや万年筆で書く

鉛筆は改ざんされたりするリスクがあるので避けましょう。
縦書きでなければだめ!なんていうことはありません。たて・よこ自由です。

6.訂正するときの方法に注意

間違えた、あるいは、変更したい。そんなとき、修正液で消して上から書き直した内容は無効です。
訂正の履歴がわかるよう、また、人が勝手に改ざんしたのではないということがわかるよう、決められた方法での訂正が必要です。
簡単にいうと、訂正箇所を示し、どこをどんなふうに訂正したかを欄外などに記載して署名、訂正箇所には押印が必要、といった具合です。

訂正方法を誤ると、せっかくの遺言書が無効になりかねませんので、自信がなければ専門家に相談するか、最初から書き直すほうがよいでしょう。

7.封筒に入れ、印などで封印するのが望ましい

封印がなくても無効ではありません。が、中身を見られて改ざん、隠匿、などのリスクを避けるためにも封筒に入れて、封印したほうがよいです。

ご家族の方がご覧になって、遺言書だとわかるよう、そして勝手に開けないように、封筒の表に「遺言書」と、裏には、開封せずに家庭裁判所で検認を受けるように書いておくようにしましょう。

自筆証書遺言の保管場所

書いた遺言書をどこに置いておくかは、遺言者の自由です。

遺言書を書いたことをご家族に知られていない場合は、見つけてもらえるようなところに保管する必要があります。
ただ、スグみつかるようなところですと、本当は見られたくない人に見つけられてしまう(偽造などのおそれ)ということも考えられますので、工夫しましょう。

また、遺言書を書いたことをご家族に伝えておくことも、問題ありません。生前に皆で話し合って合意した内容を遺言書にしたためるというのは、円満相続の理想的な形です。
その場合は、書いたものはここにある、ということを身近な親族、たとえば相続が起きたあと中心となって動いてくれる見込の人物に伝えておくのもよいでしょう。

注意しなければならないのは、公表が裏目に出るというケースです。
たとえば2人の息子がいて、長男には自宅を、次男には別荘を相続させる旨の遺言書を書いた人がいました。しかし晩年病気を患い、医療費がかさむため別荘は売却して医療費に充てていました。それを知った次男が、「俺の別荘を売ってしまったのか!」と激しく怒り、家庭内で関係がぎくしゃくしたという事例もあります。

遺言書に書かれていることは、あくまで、遺言者の死後についてのことであり、将来の約束ではありません。「いまもし万一のことがあれば、今ならこうしたい」そんな思いを書くものです。
そのため、気持ちが変わればいつでも書き直しができますし、すべてを撤回することもできます。これは、自筆証書遺言に限らず、公正証書遺言でもできることです。


この記事を書いた専門家

吉井 朋子
Green Garden行政書士事務所 代表・行政書士
GreenGarden行政書士事務所 吉井朋子

カテゴリー:相続・遺言

遺言書作成40件以上、相続手続20件以上。大学卒業後、旅行会社就職・結婚・癌手術・離婚を経て、行政書士歴11年。明るく誰にでもわかる説明と家族のようなサポートで「もめない相続」の実現に向けて活動中。

→お問い合わせ・ご相談

関連記事

↑ ページの先頭へ